virtual-oji’s diary

SIerに勤務するインフラエンジニアのブログ

NetApp ONTAP 9.6アップデート情報

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2019年7月にGAされました、ONTAP9.6のアップデート情報について記載しようと思います。

 

・volume moveの機能強化

→従来、クラウドでティアリング設定されたvolumeを別aggregate(Aggr)へvol moveしようとすると、ティアリング済のデータがパフォーマンス層に書き戻ってから再度ティアリングされる仕組みでした。

今回のアップデートでティアリング済データ(Bucket)はそのままで、パフォーマンス層のvolume(vol)移動のみできるようになりました。これによりパフォーマンス層の容量・移行時間・転送料金が削減される場合があります。

 

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参考URL:

 https://www.netapp.com/us/media/tr-4598.pdf

 

ティアリング済volumeをvol moveする際には必須機能ではないでしょうか、これはかなり嬉しい機能強化です。

 

・FlexCacheのCloud Volumes ONTAP対応

アクセス頻度の高いデータはメモリ上に展開され、高速にアクセスできる機能です。CVOにも対応したため、ハイブリッドクラウド環境においてFlexCacheの利点を享受できるようになりました

 

・FlexPoolのアップデート

クラウドの追加=Google Cloud,Alibaba Cloud

→ティアリングポリシーについてBackupが削除されALLが追加されました。これによりメインボリュームでも実データを全てS3などの安価なオブジェクトストレージへティアリングすることが可能となりました。当然、Snapmirror先のデータは従来通り全てS3にティアリングさせることも可能です。

 

・新プラットフォームに対応。NetApp製品はHWとOSバージョンに互換性がありますので、導入やアップグレード時にはHWサポート状況を確認ください

→AFF A320/C190/NS224

 

・System Manager

REST APIとの連携によりUIがよりわかりやすく更新されました

 

最後にONTAP9.5から9.6へ無停止でアップグレード可能です。

それ以前のONTAPのversionの場合は9.5へ一度上げてからアップグレードすることになります。

 

今回はクラウド関連のアップグレードが多くありました。次回のアップグレード時にはまたアップデート情報を紹介しようかと思います。